昨日の夜ベネズエラの状況は完全に変わった
—しかし海外メディアはその責任を完全に放棄
Last Night – and the International Media Is Asleep At the Switch
2014年2月20日 Francisco Toro
親愛なる国際ニュース編集者のみなさん
よく聞いて理解して下さい。ベネズエラのゲームは昨日の夜で変わったのです。何年もの間スローモーションでもつれをほどくような状態だったのが、突然、動き出したのです。
今朝私たちが見ているのは、もはや、あなたがかつて理解していると思っていたベネズエラとは全く異なるものなのです。
昨夜中、パニックになった人達の、政府に支援を受けた民兵が中産階級の人々が住むエリアをバイクで乗り回していたとか、人に向って発砲し、アパートの建物内に突進してきたとか、抗議していように見える人であれば誰彼かまわず発砲していた、という話が飛び交っていました。
人々はほただ抗議しているという理由だけで逮捕され続けています。そして長く現地にいる人権団体NGOは広範囲に渡って報告されている拘束された人々の拷問についての調査を要請する緊急の嘆願書を出しています。今、数々の深刻な人権侵害がおきており、例えば国家警備隊が人が住んでいる建物に催涙弾を直接撃ち込んだりしています。兵士が通りで一般市民に発砲しているビデオもあります。
そしてそれは、実際の調査が行われる前に、リアルタイムでTwitterやYouTubeに出てきたものだけなのです。オンラインメディアが次にきて、制圧がきつくなるただ中で、64万5千人の住民が住む街のインターネット接続が取り去れてしまいました。そしてこのブログ自体も、Facebookの“ブロック”のキャンペーンの対象になっていました。
私たちが見たものは、“路上での衝突”ではありません。私たちが見たのは、敵対者を制圧し弾圧するための国が企てた攻撃です。
ここCaracas Chronicles では危機的状況を記録するためにできることをしています。でも一つの小さな予算もないブログにできることだけなのです。
昨夜のベネズエラの大きな街(と小さな街)の通りでの大規模な厳重な取り締まりの後だったので、今朝、私はメジャーな国際ニュースの場において何らかの反応があると思っていました。より大規模で写真にも映えるパニックが、戦略的にもずっと重要な国で進行中であることは分かっています。ベネズエラのことがフロントページの一番上部分にのぼることはないでしょうが、今朝目が覚めて新聞をざっと見てみて目眩がしました。
ベネズエラ関係の記事は皆無。
今朝の午前11時のニューヨークタイムズのワールドセクション・・・何もなし。
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ガーディアンのワールドニュースは生ぬるい”なぜあなた達は抗議しているの?”という記事があるだけ。これは昨夜の熱帯地域版ポグロムの前なら意味があっただろうけれど、その後では全く意味がありません。
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というわけで・・・基本的に皆無でした。
BBCでは、昨夜の出来事は単なるいつも通りのことであったかのように、まだレポルドの話をラテン・アメリカのセクションに載せていました。
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CNNも既にベネズエラでは古くなった出来事を追いかけていてダメ。
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Al Jazeera English には連絡が全く来なかった模様。
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通常はベネズエラ政府を憎むのが大好きな所でさえ、居眠り運転をしています。
画面上のベネズエラの件からの撤退レベルは、ただただショッキングです。
ベネズエラの国内メディアの言論統制に、並行して国際メディアも参加しています。後者は検閲によってではなく、無関心と怠惰からきていますが。これらのページを見ていっても何も見つけられない、この無力感を表現するのは難しいです。ベネズエラは燃えているけれど、誰も気にしていません。
はっきり言わせて下さい。みんなさっさと動き出さないといけません。あなたが分かっていると考えていたベネズエラの流儀についての考えを改める時は、今なのです。
キコ
(チクショウ、こんな状況だとじっと引退してられないよ)*
*(訳注)この著者キコはCaracas Chroniclesの創立者で2014年2月2日に引退を表明したばかりです。