カラカスでの週末

べにこ

日曜日、朝市が立つ中国人クラブへ行った。
カラカスで唯一、お豆腐や納豆、日本の野菜などが手に入る場所だ。しばらく来ないうちに、ここもすべてが何倍にも値上がりしていた。

近年、買いに来る中国人の数がぐんと増えている。新鮮な野菜を目当てに、また物珍しさも手伝って、ベネズエラ人も多くなった。反面、国が悪くなるにつれ日本人の数は減っている 。

そこで永らく会わなかった知人に出会った。
「お元気ですか?」の後は、「この国、本当に大変ですねえ」、「何とか生き抜いていますよ!」という言葉が出た。

そういえば、この地に移り住んだ頃は、誕生日やカーニバルの仮装パーティー、子供の結婚式、孫が誕生しただのとよく招待された。
週末には夜明けまで聞こえる近所の大きな音楽で眠れずイライラしたものだ。

しかし、今はパーティーをしたくとも何もかも高すぎるし、欲しい物も手に入らない。まず祝う気にもならない。
陽気で人付き合いの大好きなこの国の人にとっては悲しいことだろう。

先々週の大停電に続き、毎日のように停電している。
主な電気器具にプロテクターをつけてあるが冷蔵庫や電子レンジが壊れてしまった。常に停電、断水、食糧難に備え、外出の度に盗難や強盗、誘拐にあわぬよう気を張って生きることは容易なことではない。

この1ケ月、ワールドカップで人々の気持ちが浮き立っているのか、街も一見静かに見える。

pizza 001先日、久しぶりに家族と外食したが、どこもレストランが満員なのには驚いた。
2月からデモや集会等で国中すべてが麻痺していたので、週末をのんびりと過ごすという、他の国では当たり前のことが新鮮にさえ感じられた。

しかし一方で、政府と思想が違うというだけで牢屋に入れられたままの多くの学生や政治犯がいて、殺されたり、大怪我をさせられて、今でも入院している人たちやその家族がいる。
そして世界一、二といわれる治安の悪さから大勢の殺人被害者や誘拐に会った人たちが苦しみ、悲劇に耐え、同じベネズエラの空の下で息を潜めて生活していることを、決して忘れてはならないと思う。

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