明日はわが身か

風邪を引いてしまった。日本でも騒がれているデング熱かと心配したが、熱が出なくてホッとした。

edo-ebola

「ベネズエラにエボラは来ないでしょう」「チクングニアと一緒だね」

しかし、今もっと恐ろしいのは チクングニア熱である。
これはデング熱と同じく蚊が媒介する。完全に体力を吸い取られ、手足の関節が腫れ上がって痛み、時には何年も、ひどいときには50年近くも苦しめられることもあるという恐ろしい病気だ。

半年ぐらい前に中南米の旅行者がベネズエラに持ち込んだと聞いたが、あれよあれよという間に推定10万人以上がかかったと、数週間前ラジオで言っていた。それに効く非ピリン系のパラセタモール配合の風邪薬は今は薬局にないので、たくさんの人が苦しんでいる。
ベネズエラ東部の小さな村では、ほとんどの住民がチクングニア熱にかかり、熱と関節の腫れでできたおできで悲惨な状態に置かれているのに、医者さえもいないという。

我が市内でも、蚊の駆除を何度も市役所に要求して、やっと先日噴霧しにきた。でも、それだけでは心もとないし、防虫スプレーや蚊取り線香はスーパーから姿を消したので、私も蚊を吸い寄せるウルトラバイオレットのランプやテニスラケット型の蚊とり器を購入した。

万一、エボラ出血熱がこの無防備なベネズエラに入ったらもう目も当てられないだろう。
想像するだけでも足がすくむ。

エボラのための備えはできていない。ベネズエラ史上最悪の医療の危機に直面している。

それに、先日近くで5人組の強盗が入った大変な事件が起きたため、この町内でも強盗侵入防止のため電撃線や戦地で使うような鋭いナイフのついたくるくる巻いた有刺鉄線をはりめぐらせることになった。まったく平常時では考えられない、余分なものばかりにお金が出て行く。

この厳しい日々のストレスのせいで、精神的におかしくなったり、心臓発作で倒れた人の話を最近よく聞く。

ところで、昨日数ヶ月間店から姿を消していたシャンプーが見つかったので、5本掴んでお金を払おうとしたら、一人2本までだという。それで近くで時間をつぶして、しばらくして再び買いに行ったら「今日あなたは買ったので、もう売れない」といわれた。購入品と身分証明書の番号がレジに登録され、すぐわかる仕組みになっているのだ。

ほとんど物が手に入らない地方の人に頼まれていたので、他の薬局まで走って、もう2本確保した。

そして今朝も再び行ってみたが、今度は「一人当たり一週間に2本まで」と言われて売ってくれなかった。でも来週ちゃんとシャンプーが入荷されるかどうかはわからない。

薬も石鹸も、食器洗剤も、洗濯洗剤も、主食のとうもろこしの粉も、油も、粉ミルクも、小麦粉も、砂糖も、肉類も、すべてこうやって手に入れている。もう値段なんか見てもいない。必要だから買うのではない。見つけた時に買っておかないと、次いつ手に入るかわからないからだ!

でも、私のように誰もが毎日買い物にいける訳ではない。だから並ぶのを仕事にして、それを路上で3,4倍で売る商売人が大勢いる。

だが良いニュースもあった。先月脳梗塞で倒れた知人は、やっと入手できた抗生物質のおかげで、肺炎が良くなり、先日から自宅介護となったそうだ。とはいえ、薬や介護費用などこれからまた大変だと思う。

一体この国で自宅介護している人は、このような状況をどのように乗り越えているのだろう?多くの人が想像を絶する窮地に置かれていることだろう。
ベネズエラ人は家族の連帯感が強く、困ったときは友人や仲間同士でも必死に助け合う。誰かが事故や病気で動きが取れなくなれば、職場や学校、近所の人がカンパをしたり、新聞広告を出してコンサートやチャリティバザーを開く。そうして命を救ったケースをたくさん知っている。

今日はあなた、明日は私だ。

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