ベネズエラに迫る電気不足の危機

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電力の危機がさらに悪化しようとしている

The electric crisis is about to get worse
2014年10月28日 Juan Cristobal Nagel

Clímaxで公開されたセサル・バティスの記事は素晴らしいが不安にさせる内容だ。そこでは、ベネズエラ人にとっては憂鬱な問題、国内で最も重要なダムであるグリの水位が下がりつつある問題が取り上げられている。乾季がそろそろ始まろうとしており、現在利用可能な火力発電所の容量は不十分だ。国の発電部門を改良するのに380億ドル(4兆円以上)が費やされたにも関わらず(デルウィクの例が上げられる*)、私たちはベネズエラ史に残る暗く厳しい時代に突入しようとしている。

訳注* デルウィクの例とは、発電所のための機器(発電用のタービンなど)をPDVSAに販売した会社が桁外れに高額のリベートを受け取っていた詐欺事件のこと。細かい事件の内容についてはここでは省く。

意見を求められた専門家たちは、2009年の干ばつよりもひどいと議論している。2009年当時、チャベスはそれが歴史上最悪の干ばつと宣言していたが、それは誤りだったようだ。私の目を引いたのはここだ。

ララ(前任のグリの計画担当)は5月から9月の間のダムは通常の75%の水量を得たと述べている。しかし、大臣自らの発言に従えば、明らかに、これは事実と異なっている。なぜならシモン・ボリバル水力発電所*は2014年1月の時点では、水位が8mも下回っていたからだ。これは悪いニュースだ。なぜなら、1月は最も乾燥した時期でもあるからだ。

この記事はスペイン語だが、一読の価値ありだ

訳注* グリの水力発電所のこと。


翻訳者メモ

ベネズエラは石油産出国のため火力発電がメインのイメージがあるかもしれないが、電気は水力発電が主である。グリ発電所は国内の消費電力の6割以上を担う世界最大の水力発電所の一つだ。今、そのダムの水位が例年よりも大幅に下がっている。

2009年冬から2010年春にかけての干ばつ、それに伴う国全体における電力不足の大混乱は記憶に新しい。当時チャベスはこれを資本主義の陰謀によるものと批判していた。また、長時間シャワーを浴びる人々を非難して、良き共産主義者は3分でシャワーを浴びるべきと訴えた。そしてキューバから「雨を降らす装置を借り」、「雲に砲撃する」などと言っては、国民の注意をそらしていた。

ちなみに、この発電所の建設には東芝、三菱、日立などの日本の企業も関わっている。現在、グリに日本人の技術者が駐在しているかは不明だが、2009年の干ばつの時期には日本人がそこで働いていた。

元記事では2010年以降の380億ドルもの巨額の投資にも関わらず、ベネズエラの発電状況が深刻であることを伝えている。グリに流れてくる川からの水量は不十分なため、電力供給が不安定になっている。対策として、火力発電の増加などのインフラ整備の必要性が言われていたが、他の公共事業と同じく、汚職などで資金が盗まれていき、遅々として計画が進まず、すでに手遅れになりつつあるようだ。

ベネズエラの気候は大体5月から11月頃の雨季と1月から4月頃までの乾季に分かれている。今年の初めにすでに水量が通常より大幅に減っていたのが確認されている上に、今年の雨季の降水量が少なかったことから、これから乾季に入って状況は深刻さを増すと考えられる。

ただでさえ、物不足薬不足が深刻な上に、現在すでに大規模な停電が頻繁に起こるようになっている。今後さらに深刻な電力不足が起きるとなれば、社会はますます混乱をきたすことは疑いの余地がない。このように、ベネズエラでは次から次へと心配事が増えることはあっても、減る兆しは全くない。

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