この軍事演習では拘束着でも配られたとか?
Did they hand out straightjackets in this drill?
2014年3月25日 Juan Cristobal Nagel
まず、この演習が何についてのか全くわからない。医者の扮装した人たち?血糊?効果音?人々は当てもなく走ってるし?どうして、シモン・ボリバル*のコスプレをして剣から何やらまで持った子供までいるのよ?この子はこの偽の爆撃から逃げる演習のために特別にこんな格好をしてるのか、それとも普段からこんな衣装着てるのかな。
訳注)ベネズエラの建国の英雄。革命家。ラテンアメリカでは「解放者」とも呼ばれる。ボリバルの思想はチャベスによって史実を無視して独自に再解釈され、現在のボリバル革命の英雄に仕立て上げられた。
この狂気じみたイベントは一体何なんですか?
えっと・・・いや、つまりね・・・、差し迫った米国による爆撃にどうやって対処するかっていう演習なのね。確かにそういう風に見える。
最初から「どうすればこんなイカれた演習にこれほど多くの人を参加させることができるの!?」ってずっと不思議だった。
それがやっとわかった。ビデオの4:15のところ、まさにビデオが終わる直前で、プロパガンダ御用達のへぼリポーターが一瞬だけ、何百人ものベネズエラ人を米国の爆撃「演習」に参加させるためにどういう方法が用いられたのかを暴露する映像を見せるからだ。
ネタバレするつもりはないので、どうか最後の最後までビデオを見てみて。
ほんと、チャベス信奉者って変わらないね。
翻訳者解説
ここのところ、ベネズエラは大規模な軍事演習を行っている。政府の言い分は、米国はベネズエラを脅威とみなしており、いつ攻め込まれても不思議じゃない、今にも爆撃がー、ということです。実際には米国がベネズエラに攻め入るなどありえないです。
ここで紹介しているビデオは、政府系メディアTvs Puebloによって制作されたものです。効果音やB級映画風の演出がバカバカしくて笑えるのと、スペイン語がわからなくても、ベネズエラのプロパガンダがどのようなものか感覚的に分かります。
ただ一点、このビデオに見るべき点があるとすれば、最後の暴露部分です。スペイン語のビデオなのでネタバレしておくと、この演習が行われたトンネル内で、参加した市民に無料で食べ物が配られている様子が映されています。いや、そこ見せたらプロパガンダとしてダメじゃん、というツッコミとともに、爆笑して見るしかありません。
食料不足の中、このように食べ物で釣られて軍と市民の共同軍事演習に参加する人が多いのはうなずけます。