カカオをお恵みください

ベネズエラという国がどこにあるかぴんと来ない人でも、もしかしたら「ベネズエラカカオ」や「ベネズエラチョコ」という言葉は聞いたことがあるかも知れない。
近年では日本のスーパーにも並び、比較的簡単に購入できるようになったベネズエラチョコレート。
そのカカオは世界でも極めて貴重で、香しく、美味だ。
しかし、いま、ベネズエラの数少ない産出品の一つであるこのカカオが輸出難に見舞われている。
日本のスーパーからベネズエラチョコが姿をくらますのも時間の問題かも知れない…。

一体ベネズエラでは何が起きているのだろうか。


Begging for cocoa
2015年5月1日 Juan Cristobal Nagel

何世紀も前から伝わる古風で趣のある技術も、営利産業には役立たない

Pidiendo cacao”—文字通り「カカオを請う」という文句だが―
これは ベネズエラの俗語で「無料の品を求める」を意味する。

比喩ではなく実際的な意味において、誰が「カカオを請う」ているのかご存知だろうか。
答えは、世界市場だ。

ベネズエラカカオのクオリティはもはや伝説だ。世界中のカカオ苗は天災に耐えるように交配され続けてきたのだが、ベネズエラのカカオは純粋なまま保存された。そのため、ベネズエラカカオはしばしば世界最高品質と喧伝されるほどである。

しかし、世界最高品質のカカオと世界最悪の政府を掛け合わせるとどうなるだろうか…
さあて…豆は倉庫で腐り始めるだろう。政府は多くのカカオ製品について「輸出許可」を無効にしたのだが、未だ状況を改善させることができないでいる。

ロイターはこの問題について数週間前に報道していたようだ。現在、AP通信のビセンテ・マルケスとハンナ・ドライアーはその後を追っており、新たに次のような取材ができた。

「チョコレートをつくるための原材料であるカカオ。この、ベネズエラのカカオは世界で最も需要が高いのです。ですが、このカカオを求める人々に対し、売り手は収穫物を手に入れることができない状態です。18世紀から用いられている技術で加工されるマチャド豆は、ナイフで刈り取られた後、太陽の下、木でできた熊手で押し広げられたあの場所と同じところで、いまだにバーラップ袋(目の粗い麻袋)に詰められ眠っているのです。労働者はその一部がだめになり始めていると言っています。」

ベネズエラカカオ協会の代表者アレハンドロ・プロスペリは、次のように話す。
「輸出業者らは一月から発送不能で、五千トンのカカオを倉庫に眠らせたままにしています。規模の小さな輸出業者に至ってはただちに許可証を回復したものの、大企業は休業したままです。」

私は「革命以来ノーコメント」という逃げ口上を期待していたのだが、これにはもう驚いてしまった。

「農林水産省ホセ・ルイス・ベロテランはなぜ政府が輸出許可を無効にしたのか説明しなかった。だが、行政はこの問題を解決すべく動いているし、輸出再開を最優先にするだろう。」

彼はおそらく数週間の内に「ジャーナリストに話すな」というポリシーを破ったことで厳しく批判されるだろう。


参考サイト
・「結実から出荷まで」日本チョコレート・ココア協会
カカオの実ができてから、出荷されるまでの行程を写真付きで見ることができる。
http://www.chocolate-cocoa.com/dictionary/cacao/flow.html

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