ベネズエラの選挙で懸念される暴力の激化

altagracia

 ルイス・マヌエル・ディアスが最後に見た光景

政府の息のかかった偽調査会社による偽の世論調査では政府優勢となっているものの、今となっては、マドゥロ政権は自分たちのどうしようもない不利をはっきりと意識しているはずです。そのためか、最近これまで見られなかったような野党候補者に対する直接的な暴力行為が頻発しています。

11月25日、野党候補のルイス・マヌエル・ディアスが遊説中に射殺されました。ステージ上で殺された彼の横には、政治犯として捕まっている野党指導者レオポルド・ロペスの妻リリアン・ティントリが立っており、実が彼女がターゲットだったのではないかという説もあります。

11月後半に入り、野党候補に対する「一連の」襲撃事件は起き始めました。11月26日の段階で報告されている野党の選挙運動中に起きた襲撃事件は8件、うち6件が銃撃事件でした。

この事件に対し、南米諸国連合(UNASUR)は「有能な政府当局による」調査を求める声明を発表。一方、米州機構(OAS)のルイス・アルマグロ事務総長は「ここで起きたことは一つの事件として切り離せるものではなく、野党政治指導者に対する他の攻撃と連携して行われており、野党を脅す目的で準備された戦略の一部である」と厳しく非難しました

今年の選挙運動では、先週コヘデス州でティントリがコレクティボと呼ばれるチャベス派の集団から執拗な攻撃を受けるまで、暴力は見られなかった。その数日後、ペタレミゲル・ピサロが遊説中に襲撃を受けたが、 政府はこれに対して一切の声明を出さなかった。

とはいえ、昨日のグアリコ州の襲撃は、明らかな暴力の激化を表している。 背後で誰かが糸を引くこともなく、一週間前まで暴力行為の見られなかった選挙運動で、突如全国各地でこのような事件が起き始めるとは考え難い。

いずれにせよ、昨日の忌まわしい事件によって、チャベス派は自分たちの支持の低下がどれほどひどい状況か理解しているのかどうか、という議論には決着がついた。

これは全国的な暴力の引き金となるはずだ。

政治家が、遊説中に、撃たれた、のだから。

A Political Assassination in Altagracia de Orituco
2015年11月26日 Francisco Toro

また、一連の事件を受けてか、今月に入り野党連合(MUD)の要請を受けて派遣が決まっていた欧州議会による監視団のベネズエラ入りが急遽中止されました。ドタキャンの理由は、選挙当日はかなり危険そうだから。欧州議会は先のブルンジ、アフガニスタン、ホンジュラス、ミャンマーには監視団を送っていたのに、ベネズエラはそれ以上に危険と判断されたようです。結局、代わりに欧州人民党のメンバーが監視に派遣されることになりました。

チャベス派側のたががはずれ、「暴力行為もやむなし」の方向に傾いている状況は非常に心配です。6日の選挙当日、野党に投票しようとする人に対して、あの手この手を使った嫌がらせどころか、過激なチャベス派の武装集団によって威圧行為や暴力行為が行われる可能性もかなり高いのではないでしょうか。

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