議会の3分の2を占めても野党は安心できない

09stolk-master675ここ数日で、この選挙での野党の勝利を振り返り、意味について考え、今後の展望や懸念について議論した記事が各紙で続々と出ています。これらについて少し紹介します。

まずは我らがカラカスクロニクルのライター、ラウル・ストークによるニューヨークタイムズのオプエド記事から。

これは歴史的な勝利だ。ベネズエラ人の74%以上が投票し(これは前回の選挙率66%を上回る)、167議席ある議会のうち112議席という圧倒的多数を獲得した。しかし、野党は勝利を祝う前に、マドゥロ大統領の前任者で彼の掲げるイデオロギーの元祖であるウゴ・チャベス大統領が権力を握ったときから今までの17年間を振り返ってみるべきだろう。

「チャベス主義者」はこれまで何度も何度も、彼らが選挙に勝ったときは民主的だが、選挙に負けたときは独裁的になることを示してきた。だから今回に限って状況が異なるなら、それはむしろ驚きだ。実際には、政府が議会を機能不能にしてしまうことを決めれば、野党が多数を占める議会であっても、任期も始まらないうちから完全に無力になってしまう可能性がある。

(The New York Times, Venezuela’s Opposition Shouldn’t Celebrate Yet)

「選挙翌日は意外にも平穏だった」にもあるように、チャベス時代から、政府はことあるごとに自分たちの都合の良い方向に憲法や法律を捻じ曲げてきました。特に、後年チャベスの支持率が落ちるにつれ、大統領の権限を拡大し、野党から権力を奪われないような仕組みを整えてきたのです。チャベスが政権に就いた17年前と状況は全く違い、たとえ選挙で大勝しても、野党はかなり不利な立場からスタートしなければなりません。

議会の3分の2という数字だけ見るとすぐに国民投票だ、大統領罷免だ、となりそうな気がしますが、実際はそこまで簡単ではないということです。

すでに議会の効力を弱めようとする対策や法改正が始まっており、政府は来年1月5日の新国会の開催前にできる限りの手を尽くしてくるでしょう。

 

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