ベネズエラの大規模デモの前後に起きたこと
前回の「9月1日の大規模デモの意味」に続き、今回はこの歴史的な抗議運動の前後の出来事を追うことでこのデモの意義を見ていきます。
前回の「9月1日の大規模デモの意味」に続き、今回はこの歴史的な抗議運動の前後の出来事を追うことでこのデモの意義を見ていきます。
9月1日、以前から予告されていた通り、ベネズエラで野党派の大規模な抗議運動がありました。このことは日本の主要なメディアはどこも伝えていました。
実際には、このデモは単に人が集まったということ以上に、政治的にはテクニカルな意味をもつかなり重要なデモでした。
そこで、9月1日のデモの背景についてベネズエラの憲法という観点から説明します。
オンライン雑誌『シックスサマナ』の今月号に寄稿しました。
ここのことろベネズエラは大きく揺れています。
大統領罷免選挙を求める野党、それを妨害するマドゥロ政府、軍事クーデターの噂、物不足、食料不足、薬不足は深刻の一途で、ここ数日は毎日のようにベネズエラ各地で襲撃事件が起きています。
このような中で、ベネズエラに世界中の注目が集まりつつあります。それに呼応するように、ベネズエラの全体像を紹介する優れた記事も多く出でてきています。ベネズエラの現状を知るための、注目の記事をいくつか紹介します。
ベネズエラが食料不足になる仕組みは、前回の記事で詳しく紹介しましたが、あまりに突飛なことなので、中には戸惑った読者の方もいたかもしれません。
そこで、輸入と食料不足の仕組みを図にまとめてみました。
新国会開催前の中央銀行の改革、怒涛の新国会開始、マドゥロ大統領の新内閣の発表、さらには最高裁による国会の権力の無効化と、毎日のように大きな動きが続いています。
2015年のベネズエラは、年の初めには想像もつかなかった国会での野党によるまさかの大勝利で終わりました。が、すでに年末から様々な政治の動きがあり不穏な状況が続いています。
ベネズエラではクリスマスから新年にかけてアヤカ(Hallacas)という料理を食べます。これは主食のアレパを作るのと同じとうもろこしの粉の生地と様々な具材(肉や野菜など)をプランテンの葉で包んだもので、ラテンアメリカの各地で食されるタマレ(タマルとも)に似た家庭料理です。
野党だけでなくチャベス派内にも牙をむくマドゥロ政府。それに反発するチャベス主義者たち。これを野党はどのように見るべきか。
ここ数日で、この選挙での野党の勝利を振り返り、意味について考え、今後の展望や懸念について議論した記事が各紙で続々と出ています。これらについて少し紹介します。
まず我らがカラカスクロニクルのライター、ラウル・ストークによるニューヨークタイムズのオプエド記事から。