ベネズエラへ旅立つ前に知っておくべき10のリスク

ベネズエラは現在、非常に特殊な状況にあります。人道的危機のただ中にあり、国民の8割が満足に食事もできず、飢えに直面しています。にもかかわらず、この危機的状況に伴うリスクについては驚くほど知られていません。ベネズエラ在住の日本人やベネズエラを知る日本人の多くは、このことを危惧しています。

そこで今回は、ベネズエラ渡航を考える人が事前に知っておくべきリスクについて説明します。

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お金で価値が測れないディストピア

ベネズエラの経済状況はカオスで、価格統制、インフレ、不景気、汚職、デフォルト懸念、さまざまな問題が複雑に絡まり合っています。ですが庶民の観点から見ると、この状況はズバリ、お金が価値判断の基準にならない、ということです。
お金で物の価値が判断できなくなる。これはすごく怖いことです。

ただ同然だったガソリン、60倍まで値上げしてもただ同然

先週、マドゥロは、ガソリン価格から米ドル価格にいたるまであらゆる物の、劇的ではあるが全く効果のない値上げを発表した。
だが、この中途半端な措置は、「調整」のうちに数えられるというだけで、ベネズエラ経済を現に「調整」するにはほとんど役に立たないものだ。

ベネズエラの食料不足の仕組み

ベネズエラが食料不足になる仕組みは、前回の記事で詳しく紹介しましたが、あまりに突飛なことなので、中には戸惑った読者の方もいたかもしれません。
そこで、輸入と食料不足の仕組みを図にまとめてみました。

セルフ・ダンピングで苦境に陥るベネズエラの食料輸入事情(6月16日更新済み)

ベネズエラの物不足、食料不足が深刻になっていますが、なぜベネズエラでは食料が不足するのでしょうか?原因はベネズエラが食料を輸入に頼っていることにあります。では、なぜベネズエラは外貨不足の中でもなお食料の生産よりも輸入を促進し続けるのでしょうか?それは、食料輸入を担う政府の一部の人が、輸入(あるいは輸入をしたふりをすること)によって莫大な利益を得ているからです。
ベネズエラでは、チャベス時代から国が決めた食料を低価格で国民に提供するが進められてきました。まさにこの価格統制によって、ベネズエラ国民は恩恵を受けるどころか、首を絞められているのです。