メルトダウンするベネズエラ

オーストラリア国営放送SBSの報道番組Datelineによる「ベネズエラのメルトダウン(Venezuelan Meltdown)」と題したベネズエラ報道が秀逸です。政府側の人、反政府側の人双方へのインタビューや、チャベス死後の状況や選挙も振り返り、現状の生々しい様子をベネズエラの人々の声を交えて伝えています。

蛮行の記録

ベネズエラの出来事を終始見守っている私たちの中には、今年この国で見られた人権侵害のひどさに疑いをもつ人はいないだろう。そうではなくて、これは後々のため、(いつか、その名前にふさわしいような)裁判が行われる時のためのものだ。漠然と気をもんでいるだけではダメだ。私たちはこれらの暴力を事細かに記録する必要がある。

ベネズエラの犯罪率

現在、ベネズエラは世界でもホンジュラスに次ぐ世界で二番目に危険な国にランク付けされている。
UNODCの調査を含めた入手可能な最新の219カ国の殺人率によれば、158カ国(世界中の72%の国に当たる)は、人口100万人に対して10件未満の殺人率だ。そして12カ国(7.5%に当たる)だけが30件以上の殺人率である。
ベネズエラの殺人率は53.7件。
2014年の1月と2月で2481人のベネズエラ人が殺された。30分に1人、ベネズエラ人が殺されている計算だ。

カラカスの避難部屋から

7ヶ月の女の子の赤ん坊を催涙ガスの影響から守る最善の方法は?この建物の入り口から入ってくる燃えたゴミの山から出ている煙を彼女が吸ったら危ないだろうか?9mm弾は私たちのアパートの壁を突き破ってしまうだろうか?この人が沢山住んでいる中産階級の住居エリアで、来週の分の家族の食料を見つけられるだろうか?それとも非常食を用意するべきだろうか?

抗議する権利のための抗議

ベネズエラでの抗議運動は、ある意味、自己言及的である。すなわち、組織的に抗議することを政府が国家への反逆と同じとみなしているという現実に直面して、人々は、まさにその抗議する権利を守るために抗議運動をしているのだ。

表現の自由がベネズエラにあると?

ベネズエラにおいて未だかつてないほど表現の自由が謳歌されている、としつこく言い張る人のお気に入りのソースがこのBBCの報道(情報通信庁から引用)だ。ここでは国はたった5%の報道局しか所有していないと述べられている。それ以外は民間が経営しているのだから、と議論は続き、だから政府を批判する自由があるのだ、という結論になる。