ベネズエラは正式に独裁政権になりました
10月20日の夜、ベネズエラの選挙管理委員会は大統領罷免の手続きを中止することを決定しました。
というわけで、この日を境にベネズエラのチャベス派政権は正式に独裁政権となりました。
10月20日の夜、ベネズエラの選挙管理委員会は大統領罷免の手続きを中止することを決定しました。
というわけで、この日を境にベネズエラのチャベス派政権は正式に独裁政権となりました。
治安の悪化が深刻なベネズエラでは、ここのところ、住民自ら武装し犯罪者に対してリンチなどの制裁を加える自警団化がみられます。
今回紹介するのは、まさにそのような状況の中で暮らすグアヤナの街の住民の話です。
前回の「9月1日の大規模デモの意味」に続き、今回はこの歴史的な抗議運動の前後の出来事を追うことでこのデモの意義を見ていきます。
9月1日、以前から予告されていた通り、ベネズエラで野党派の大規模な抗議運動がありました。このことは日本の主要なメディアはどこも伝えていました。
実際には、このデモは単に人が集まったということ以上に、政治的にはテクニカルな意味をもつかなり重要なデモでした。
そこで、9月1日のデモの背景についてベネズエラの憲法という観点から説明します。
オンライン雑誌『シックスサマナ』の今月号に寄稿しました。
価格統制された品物を買うのは日に日に困難になっています。最近では、前日から順番待ちリストに名前を連ね、さらに一晩中泊まり込みで列に並ばなければなりません。
超危険な街で、深夜に列に並ぶ恐怖。人々の苛立ちと怒り、吐き気のするような臭い。
最低賃金に近い給料しかもらえない多くの人は、危険をおかしてでも、このようにして列に並んで品物を買いに行かなければ生きていけません。こうまでして人々はその日に買える物をとにかく買い、その買った物を別の人と交換して自分に必要な物を得る。これがベネズエラ経済の現状です。
今月に入って、2015年のPDVSA決算報告書が公開されました。その中身をカラカスクロニクル・チームが精査。その驚きの内容を一般読者向けにまとめました。
一国の経済の要となる巨大企業の決算報告書とは思えないグダグダさ、ごまかし、ちょろまかし。さすがベネズエラです。しかも、その尻拭いをベネズエラ中央銀行がさせられているなど、洒落にならない状況が明らかに。ベネズエラは全速力でハイパーインフレに向かっています。
11日、マドゥロ大統領はのっぴきならない状況にある物不足対策として新たな作戦を発表しました。その中で、マドゥロ大統領が、ウラディミール・パドリノ・ロペス防衛大臣を突然、ベネズエラの憲法上どこにも存在しない明らかに副大統領よりも上位のポストに任命し、さらに大統領にさえ匹敵しそうなほどの権力を与えたから大変。ベネズエラ中がびっくり仰天です。
ジャーナリストに対するベネズエラ当局の圧力はここ数年でますます露骨になっています。
最近では、物不足のために抗議を行う人を取材するジャーナリストが攻撃の対象になったり、病院の取材は禁止されていたり、取材中のジャーナリストが治安当局の人に呼ばれて脅されたり、ということも聞かれます。さらには当局が情報提供者のあぶり出しまで始めており、かなり心配な状態です。
食料不足が深刻化するベネズエラでCLAPによる食料品配布が始まりはや2ヶ月弱。すでに問題は至るところで散見されます。当初から政府支持者でなければCLAPから食料を得られないという噂がありましたが、政府高官が「CLAPは野党支持者のためにあるのではない」と発言している上に、実際に配達される食料が少なかったり、予定通りに配達されない場合もあり、貧しい人々の怒りや絶望感は高まるばかりです。不満をもつ国民の抗議運動は、毎日のように全国で起きています。
今回は、この誰の得にもならない制度CLAPの根本的な問題について紹介します。